相続・遺言コラム

2021.12.24

印鑑登録、どんなハンコでしていますか?

  • 登記

印鑑登録について。

突然ですが、印鑑登録をしていますか?

司法書士事務所は、職務上、頻繁に印鑑登録証の印鑑と捺印されている印影の照合をします。
印影照合とは、
「この書類に押してもらった印鑑は登録している印鑑と同じものかな?」
と照合確認する作業です。

下記のコラムでも触れたように、実印を押す、というのは本人の意思を確認手段となります。

相続登記をしたいけれど連絡がとれない相続人がいる

今日はこの印鑑登録をする印鑑についてのお話です。

印鑑登録とは

印鑑登録とは、「これだ!」と決めた1つのハンコを役所に登録しておくことです。

一般的にこの登録したハンコのことを「実印」と言います。

事前に登録しておくことで、
住宅ローンの手続きや遺産分割協議等、
様々な手続きの際の本人確認として用いられます。

ざっくり、印鑑登録の流れはこんな感じです。
詳しい登録方法はお住いの役所にお問合せされてくださいね。

①これだというハンコを1つ決める
②お住まいの役所で印鑑登録をする
③登録したハンコを様々な手続きで使う

では、司法書士事務所が行っている業務の中で
どんな場合に実印が必要なのでしょうか?

実印はどんなときに使うの?(登記手続き)

登記手続きではこんなときに実印での捺印が必要になります。

 

不動産を売るとき
抵当権など担保設定をするとき
・相続時の遺産分割協議をするとき
権利証をなくしてしまったとき
・会社の役員等に就任するとき
会社の印鑑登録をするとき

 

登記手続きだけでも多くの場面で実印が登場します。
これらの手続きを行う際、一緒に印鑑証明書をいただきます。

そして「この書類に押してもらった印鑑は登録している印鑑(印鑑証明書の印鑑)と同じものかな?」
という照合作業をしていきます。

では実際、どのように照合していくのでしょうか?

印影の照合方法

よく刑事ドラマとかで指紋の照合をしてますよね。
パソコンの画面の右側と左側に指紋の画像が表示されて
その2つの指紋が一致するかを一瞬で照合するやつです。

そんなものがあればいいのですが、
印鑑の照合は物凄く原始的な方法で行います。
※最近は印鑑照合アプリみたいなものもあるようですが、よく用いられている印鑑照合方法をご紹介します。

残影照合

まず実際に捺印してもらった書類を机におきます。
その上に印影がピタリと重なるように印鑑証明書を重ね合わせます。

そして上に重ねた印鑑証明書をぺらぺらと高速でめくることで
残影を確認して照合します。

印鑑が違う場合、残影と一致せずかくかくして見えます。
文字で表現するのがむずかしいですね。。

簡易的な印鑑であればあるほど照合が困難に

先に説明した印影の照合、
きちんと作成された特徴のある印鑑だと割と簡単に照合できるのですが、
どこにでもありそうな、いわゆる百均とかで売っていそうな印鑑だと
照合の難易度がぐっとあがります。

特徴がないから、同じに見えるといえば見えるし、
違うと言われれば違うし、、
という状況になりかねません。

実際、A銀行では同じ印鑑だと認められたものが
B銀行では違う印鑑だと言われた、ということもあります。

これってすごく怖いことだと思いませんか?

印影照合が困難である場合に起こり得る不利益

例えば、簡易的なハンコで実印登録をしたとします。
これを第三者が似ているハンコで何らかの手続きをしたとします。

まず、簡易的なハンコであれば、印影が似ているものが簡単に手に入るから、
これができてしまう可能性があります。

作り込まれた実印であれば印影照合によって
「印鑑が違うので手続きができません」となりますが、
照合が困難な印鑑である場合に
同じ印鑑だと認められて手続きが進められてしまう可能性がゼロではありません。

実際に同じハンコで捺印したのに
A銀行では「同じ」と判断、
B銀行では「違う」と判断されたことがあります。

印鑑変更をおすすめします

もちろん、様々な手続きは、
実印だけで確認するわけではないので、
先程あげたようなことが起こる可能性はすごく低いのですが、
きちんとした印鑑を登録しておくにこしたことはありません。

印鑑変更は役所でできますので、
お時間があるときに変更されることをおすすめします。

因みに、ハンコは数千円程度で結構立派なものを作ってもらえます(^^)

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