相続・遺言コラム

2024.04.05

遺言書は書き直し(撤回)できる?

  • 生前対策

最近空前のドラゴンボールブームで、dアニメ契約して1話から見てます。
その内容も然る事ながら、タイトルでネタバレしてるところもちょっと面白くて、
レッド総帥が死んじゃうとか、亀仙人が魔封波使うとか、
結論分かっててその過程を楽しむスタイルです。

さて、今日は一度書いた遺言書の撤回や書き直しについてです。
遺言書を書いたことがある方も、これから書こうかなと悩んでる方も、
まだまだ必要ないでしょって思ってる方も、ご参考にしてもらえると嬉しいです。

遺言書は書き直し(撤回)できる?

結論から書くと、遺言書は生きている間であればいつでもどこでも何度でも書き直すことができます
この書き直し(撤回)については民法1022条で定められています。

民法 1022条 遺言の撤回

遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができできる。

ここから、遺言の撤回のルールーがいくつか分かります。
①誰が?⇒遺言者自身が
②どのように?⇒遺言の方式に従って
③何処を?⇒全部でも一部でも撤回できる

まず①遺言の撤回は遺言者自身がしなければいけません。
他の人にお願いするとかできないんですね。
次に②撤回の方法ですが、遺言の撤回は遺言の方式によってのみできます。
どいういうことかというと、遺言にはいくつかの種類があって、
そのいずれかの方式に従っているものでなければ撤回したことにならないんですね。
例えば「この前の遺言書撤回する!!」と声高らかに叫んでも、
遺言書を撤回したことにはならないということです。
ではその遺言の方式とはどんなものがあるのでしょうか。

遺言書の種類

一般的な遺言書は3種類あります。

①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言

①自筆証書遺言

その名のとおり、遺言書を自筆(自分)で書いた遺言書のことです。
自筆なので、パソコンで入力したものや代筆は認められません。
どこまで自筆しないといけないか?というと、内容や氏名、日付に至るまで全てです。
ただ、添付する財産目録については自筆でなくてもOKになっています。
自分で書いて自分でしまっておくので、費用もかからないしすごくお手軽なのですが
反面、紛失や遺言書の存在を無視されたり、
内容が不明確だったり、法律上無効になってしまったりとリスクは結構高いです。
また、遺言者の死後、家庭裁判所で検認の手続きが必要なので手続きが煩雑です。

②公正証書遺言

公証役場で作成する遺言書のことです。
自筆する必要がないので、ご高齢で文字を書くことが難しかったりしても遺言書を作成することができますし、
紛失や法律上無効になるといったリスクはなく、確実に遺言内容を実行することができます。
一方で、遺言書作成時に証人2人が必要だったり、
基本的に公証役場に出向く必要があったりとやや煩雑は面はあります。
(行けない場合は費用はかかりますが出張サービスもあります)

③秘密証書遺言

遺言の内容は秘密にしておいて、その存在だけ公証役場で証明してもらう遺言書のことです。
自分で作成した遺言書に封をして公証役場に持っていって、
証人2人と公証人の前で「これは私の遺言書です」など色々言って、遺言者や証人が署名押印しします。
そしてその遺言書は自分で保管するというものです。
因みに遺言書は自筆じゃなくてもOKです。
内容を誰もチェックできないし、秘密にしたければ専門家にお願いした方が確実なので、
あまりこの方式を使う方はいらっしゃらないように感じます。

では3種類の遺言方式をご紹介したところで、
撤回の方法に話しは戻ります。

遺言の撤回方法

遺言書は遺言の方式によっていつでも何度でも撤回できます。
そして遺言の方式であれば、先に書いた方式と別の方式の遺言でも撤回することができます
どういうことかというと、

撤回の具体例

亀仙人は、2022年1月10日、公正証書遺言で「土地をクリリンに遺贈する」と遺していました。
しかし土地を遺贈する候補者が他に数名でてきたので、一旦遺言書を撤回したいと考えました。
そこで亀仙人は2022年3月1日、自筆証書遺言で「やっぱり遺言を撤回する」としました。

何がポイントかというと、
最初に作成した公正証書遺言を後から方式の違う自筆証書遺言で撤回できるということです。

次に一部撤回の具体例をご紹介します。

一部撤回の具体例

亀仙人は2022年1月10日、公正証書遺言で「土地と預貯金をクリリンに遺贈する」と遺していました。
しかし土地を遺贈する候補者が他に数名でてきたので、一旦土地に関しては遺言書を撤回したいと考えました。
そこで亀仙人は2022年3月1日、自筆証書遺言で「土地に関する遺言は撤回する」としました。

こんな感じで遺言の一部に関してのみ撤回することも可能です。

撤回の撤回や放棄はできない

ちょっとややこしいのですが、一度撤回した遺言書をさらに撤回することはできません。
例えば先の例の続きで

亀仙人は2022年1月10日、公正証書遺言で「土地をクリリンに遺贈する」と遺していました。
2022年3月1日、自筆証書遺言で「やっぱり遺言を撤回する」としました。
2022年4月1日、自筆証書遺言で「2022年3月1日の撤回を撤回する」としました。

亀仙人の意図としては、撤回の撤回をして
2022年1月10日の「クリリンに土地を遺贈する」という公正証書遺言を復活させたかったのですが、これはできません。
やっぱり土地をクリリンに遺贈したいと思ったら、
改めて「土地をクリリンに遺贈する」という遺言書を作成する必要があります。

さらに撤回権の放棄はできないので、
「二度と撤回しません!」と固く誓っても、その後遺言書を撤回することは可能です。
人間、いつ何時心変わりするか分かりませんからね。

ではここまで「撤回する」という遺言書を新たに書いた場合についてみていきましたが、
こんな風に「撤回する」と書かなくても、撤回したものとみなされる場合がああります。

撤回したものとみなされる場合がある

遺言を撤回したものとみなされる場合とはどんな場合でしょうか。
大きく4つあります。

①前の遺言書と抵触する遺言書を作成した
②目的物を生前処分した
③遺言書そのものを物理的に破棄した
④目的物を破棄した

 

亀仙人は2022年1月10日、自筆証書遺言で「建物をクリリンに遺贈する」と遺していました。
この遺言書があった場合を例に1つずつ見ていきます。

①前の遺言書と抵触する遺言書を作成した

亀仙人は2022年5月1日、自筆証書遺言で「建物を天津飯に遺贈する」と言う内容の遺言書を作成しました。

これは先に書いた「建物をクリリンに遺贈する」という遺言書に抵触しています。
なので、クリリンへの建物遺贈の遺言は撤回されたものとみなされます

②目的物を生前処分した

亀仙人は2022年5月1日、建物をブルマに売却しました。

これは遺言の目的物である建物を生前処分しているので、
クリリンへの建物遺贈の遺言は撤回されたものとみなされます

③遺言書そのものを物理的に破棄した

亀仙人は2022年5月1日に作成した自筆証書遺言を破り捨てました。

これは遺言書そのものを物理的に破棄したことになるので、
クリリンへの建物遺贈の遺言は撤回されたものとみなされます

④目的物を破棄した

亀仙人は2022年5月1日、建物が古くなったので取り壊しました。

これは目的物を破棄したことになるので、
クリリンへの建物遺贈の遺言は撤回されたものとみなされます

こんな感じで「撤回する」と新たに遺言書を書き直さなくても、
撤回されたものとみなされる場合があります。

遺言書の作成はふくおか司法書士法人へ

今日は遺言書の撤回、書き直しについてご紹介しました。
人生のステージで遺言内容が変わることは当然のことだと思います。
遺言書を作成したことがある方も、初めて作成を検討されている方も、
ふくおか司法書士法人へお気軽にご相談ください

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