相続・遺言コラム

2024.01.29

相続登記のきほんのき

  • 登記

本当につい最近まで「全然まだ先やけどねー」
くらいに思っていた相続登記の義務化が、気づけば目前に迫っています。

私が結構そういうタイプなのですが、
のんびり構えてるうちに世間から置いていかれて
「あら?何か今更こんな基本的なこと聞けん雰囲気やな」と焦ってしまっている方、いませんか?
今日はそんな方のために、今更聞けない相続登記のきほんのきについてまとめてみました。

実を言うとうちの実家の相続登記がまだなので、
今日は何も知らない両親に相続登記について説明するつもりで書いていきますね。

そもそも何したらいい?から始まる

そもそも義務化義務化っていうけど、
何が義務化されるん?何たらいいん?について説明していきます。

まず、今巷を騒がせている義務化は、相続登記のことです。
この相続登記とは不動産の名義変更のことを指しているので、
水道とか固定電話とかの名義変更ではありません。
そんなん分かっとるし!と思われてる方が多いと思いますが、
私が両親に「相続登記が義務化になるんよ~」って話したら、
「え?水道とか電話とかもじいちゃんの名義になっとたかもしれんわ」
と言ってきたので、内心(そのレベルか、、)と思いながらも説明した経緯があったのでここでも書いておきます。

なので、不動産の名義が亡くなった方のままになっている場合、
その相続人へ名義変更をする必要があります。
それを【相続登記の義務化】と言います。

では相続登記の義務化とは不動産の名義変更をしなければならないということが分かったところで次の疑問です。
「そんなん誰の名義になっとるか分からんわ」です。

誰の名義になってるか分からない

そもそもこの不動産誰名義なん?と疑問に思ったら、まず固定資産税の通知書を確認してみてください。
固定資産税の通知書は毎年4月ころに送られてくるのですが、
基本的にその年の1月1日時点の所有者宛に請求されます。
なのでその名義を確認すると誰の名義になってるか分かると思います。
ただし、結構前に亡くなったけど名義がそのままになってる場合は、相続人+亡くなった方宛になってることもありますので、
その通知書のどこかに亡くなった方の名前が書いてないか探してみてください。

どこかに亡くなった方の名義があれば、
不動産の名義が変更されていない可能性がかなり高いです。

「ちょっと何いってるか分からない、、」「不安だ、、」という方は、
司法書士事務所が調査しますので、お気軽にご相談くださいね。

相続登記をするための準備

次に、不動産の名義を確認したところ亡くなった人の名義になっていた、、
という場合はどのような手続きが必要かなのでしょうか。

まず、相続登記までのざっくりした流れはこんな感じです。
1.遺言書の有無を確認する
2.不動産の調査をする
3.相続人を調査する
4.相続人全員で誰の名義にするか決める
5.4で決めた内容に従って相続登記申請をする
1つずつ見ていきます

1.遺言書の有無を確認する

ずっと名義変更せずに放置してたわーって方の殆どは、
遺言書はなかったことが考えられます。
遺言書が出てきたら恐らく然るべき対応をしていたと思いますので。
とりあえず遺言書がないか確認して、万が一出てきた場合には、
一旦専門家(司法書士や弁護士さん)に相談されてください。

2.不動産の調査をする

相続登記の義務化は、実際に住んでいる土地建物だけでなく、
亡くなった方名義の全ての不動産が対象となります。

なので、住んでいる土地や建物以外にも不動産をを持っていなかったか?
という調査が必要になる場合があります。

もし「そういえばじいちゃん、裏の山持っとった気がするな、、」
みたいな場合には、固定資産税の通知書や記憶をもとに司法書士が調査しますので、
お問合せの際にお伝えください。

因みに、具体的な調査方法について確認されたい方はこちらのコラムをご確認ください。

3.相続人を調査する

「遺言書もなかったよー」という方が次にすることは、相続人の調査です。
何故相続人の調査が必要かというと、
相続には「全員納得した上でやってちょうだいね」という基本的なルールがあるからです。
キーワードは「全員」です。1人でも漏れていると受け付けてもらえません。
なのでまずは相続人全員を探し出す必要があるんです。
「探し出すって、うちは両親と2人兄弟の平凡な家庭だったよ。調査なんて必要ないでしょ」
と思われるかもしれませんが、そうはいきません。
なぜなら、初めましての登記官には、
その家族が両親と2人兄弟の平凡な家庭だったことは分からないからです。

「え?いきなり登記官て何なん?誰なん?」と思われる方に簡単に説明すると
相続登記は最終的に法務局に申請して受け付けてもらいます。
その法務局で書類の審査などをしている人を登記官といいます。

なので相続登記をするためには、この初めましての登記官に
「うちは両親と2人兄弟の家庭だったので、相続人はこれで全員ですよ」
って分かってもら必要があるんです。

それをどうやって分かってもらうかというと、戸籍を集めて調査して
間違いなく、うちは両親と2人兄弟の家庭でした!
と書類で証明するという方法になります。

うだうだと書きましたが、結局何すればいいん?というと、
亡くなった方の戸籍を集めて相続人を確定させる必要があるということです。

4.相続人全員で誰の名義にするか決める

では無事に相続人全員が出揃ったところで次にすることは、
相続人全員で不動産を誰の名義にするか決めていきます。

これが「遺産分割協議」というやつです。
ただ、この遺産分割協議は絶対必要なわけではありません。
話し合いをせずに法定相続に従って名義変更をすることもできます。

法定相続とは

法定相続を簡単に説明すると法律で決められた相続財産の取り分です。
遺言書もなく遺産分割協議などもしない場合は、
この法定相続の取り分に従って不動産の名義変更をすることになります。
その取り分はこんな感じです。

配偶者+子 配偶者:1/2
子:1/2
配偶者+直系尊属(親や祖父母等) 配偶者:2/3
直系尊属:1/3
配偶者+兄弟姉妹 配偶者:3/4
兄弟姉妹:1/4

例えば両親と2人兄弟で、父親が不動産を所有して亡くなった場合の法定相続分は以下のとおりです。
母:1/2
兄:1/4
弟:1/4

5.4で決めた内容に従って相続登記申請をする

相続人調査も終わって、誰の名義にするのか話し合いもまとまったら、
いよいよ相続登記の申請をします。

不動産登記の申請は、申請書と添付書類をその不動産の管轄の法務局に申請する必要があります。
例えば福岡市中央区の不動産だったら「福岡法務局」、
福岡市西区の不動産だったら「福岡法務局西新出張所」です。

登記申請はもちろん自分ですることもできますが、
不動産の調査や相続人の調査など、相続登記は複雑になることもあるので、
一度司法書士事務所へ相談されることをお勧めします。

因みに、昔と違って登記申請時に法務局に出向く必要がなくなったので、
ふくおか司法書士法人では全国どこの不動産でも対応しています。
例えば、福岡に住んでるけど父が持ってた不動産は北海道にある、、
といった場合でも対応できますので、お気軽にご相談くださいね。

相続登記の費用

登記申請をする殆どの場合、登録免許税がかかります。
登録免許税は【不動産の評価額×4/1000】です。
不動産の評価額は、固定資産税の通知書の中に記載されています。

これにプラスで司法書士の報酬がかかります。
ふくおか司法書士法人では、依頼の内容に合わせて特別パックをご用意しています。
費用を抑えたいから、戸籍は自分で集めたいな、、
面倒だから全部お任せしたいな、、
など様々なご要望に柔軟に対応しています。

相続登記はぜひふくおか司法書士法人へお問合せください

 

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