解決事例
2023.12.06
ご相談日当日に公正証書遺言を作成しました。そして、、
- 遺言書
先週の日曜日
「面談の予約を早めてもらえませんか?」
と、お電話を頂きました。
ご状況を伺ったところ、遺言書を作成する予定の旦那様の体調が芳しくなく、約束の3日後までもたないかもしれない、ということでした。
お急ぎな様子が伝わりましたので、予定を調整して、お電話を頂いた翌日に、ご自宅にお伺いしました。
お会いした際、とても苦しそうな印象でした。末期がんで数カ月前に余命宣告を受けた、とのことでした。
すでに話をすることも辛そうな状況でしたが、はっきりと
「自分の全財産を遺される妻に相続させたい」
と仰られました。
めぼしい財産は自宅しかなく、他の相続人(子がなく、お母様がご健在。この場合の相続人は妻と母です)
に相続権を主張されてしまうと、遺された妻の住む場所が確保できずとても困る。
そのことがとても心残りであり、どうしても遺言書を遺してから死にたいのだ、と。
でも、自分で字が書けないから、公正証書遺言を作るしかないのだ、と。
お話をして下さいました。
私は、医者ではないので、目の前のご相談者様の命について、どのくらい窮迫した状況なのかは、判断ができませんでした。
しかし、一日も早く遺言書を作成した方がいい、ということは分かりましたし、「今日やるべきだ」と思いました。
そこで真っ先に、いつもお世話になっている公証人の先生にお電話をして事情を説明しました。
すると、先生は今すぐ資料をくれたら、なんとか間に合わせる、と言ってくださいました。
今日の今日、遺言書を作る、なんてことは滅多にないことです。
公証人の先生も、初めは戸惑った様子でしたが、熱心に話をしたところ、理解を示されました。
私は、その足で遺言書作成に必要な公的書類を取得するために役所に行き、取得した書類を公証人の先生にデータで送り、
公証人の先生をお迎えに行き、証人として同席する事務員を連れてご相談者様の自宅に再訪しました。
時刻は午後2時でした。
その時も、1回目の訪問時同様、はっきりとご自身の気持ちを述べられ、無事、公正証書遺言が作成されました。
3日ほど経って。
奥様からお電話を頂きました。
「主人が亡くなりました」
とのことでした。
なんと、遺言書を作成した日の夕刻、作成して3時間後頃だったそうです。
「本当に助かりました、有難うございました」
と。
胸がいっぱいで、私は奥様に何と声を掛けていいのか分かりませんでした。
あの時、最後の力を振り絞ってお話をしていただけたのだな、と。
あの方の人生の最後に、私はご縁を頂いたのだな、と。
司法書士になって、良かったな、と。
色々な感情が溢れてきました。
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